BS-TBS 番組内容にイスラエル駐日大使が激怒

TBS

日本の特定のテレビ番組に対する異例のコメント

2023年10月13日、イスラエル駐日大使のコーヘン(Gilad Cohen)氏は、X(旧ツイッター)で、BS-TBSが2023年10月11日に放送した番組に、日本赤軍の重信房子最高幹部の長女、重信メイ氏を出演させてた事について、同局を非難する内容をポストしました。

コーヘン大使は、日本外国特派員協会での記者会見の際にこの件についての発言をしています。

日本外国特派員協会での記者会見:https://youtube.com/watch?v=DBP3S7B4Klg…
※該当箇所は27:41から29:46まで

ポスト(ツイート)の内容

日本外国特派員協会での記者会見において、TBSが重信房子氏の娘に発言の場を提供したことに対する失望を表明しました。
重信房子氏は50年前に多数のイスラエル人を殺害した事件に関与しており、
その娘は現在、ハマスの残虐行為を称賛しています。
テロを容認する人に、発言の場を与えるべきではありません。

重信房子氏とは

1970年代に中東アラブを拠点に活動を開始し、ハイジャックや大使館占拠事件を起こし、「世界同時革命」を目指し数々の国際テロを起こしたとされる日本赤軍、重信房子氏は日本赤軍の元最高幹部。

オランダのフランス大使館が武装占拠された1974年のハーグ事件に関与した疑いで2000年に逮捕された。殺人未遂や逮捕監禁の罪に問われた裁判では一貫して無罪を主張したが、2010年に有罪判決が確定。
がんを患い服役中に複数回の手術を経験、2022年5月、刑期満了で出所した。

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問題とされた番組とは

問題とされた番組は、2023年10月11日に放送された、BS-TBSの『報道1930』

パレスチナ自治区ガザを実行支配する「ハマス」とイスラエル軍との戦闘について放送、この番組内中東問題専門のジャーナリストとして重信メイ氏を出演させました。

放送の中で重信メイ氏は「パレスチナ人はなんで武器を持っていることがいけないの?」という疑問を呈したうえで、パレスチナが弾圧されてきた歴史を説明。そのうえで「毎日のようにいじめられている子が初めてやり返したら、それに対して焦点が当たった状況」と、現在の戦闘状態について語り、「パレスチナの場合は“抵抗”ではなくて、テロになってしまうことが問題」と語りました。

同番組には他のコメンテーターも出演していましたが、他のコメンテーターが1分程度の時間だったのに比べ、重信メイ氏は明らかに長い時間を与えられ、上記のような持論を述べていました。
番組全体も「“天井のない監獄”ガザ地区の現状」として、パレスチナ側だけの視点を中心とした論調で構成されていました。

重信メイ氏とは

1973年、レバノン・ベイルートで、重信房子とパレスチナ人活動家の間に生まれる。
1997年、ベイルートのアメリカン大学を卒業後、同大学国際政治学科大学院に在籍。
出生後、関係機関に対する手続が行わなれなかったため、28年間無国籍であったが、
2001年3月5日に日本国籍を取得、同志社大学大学院社会学研究科メディア学(博士課程)を修了。2011年に「アルジャジーラ放送アラビア語報道局によるフレーミングと議題設定効果の研究 : 衛星チャンネルのアラブ社会への影響の視点から」の論文で博士(メディア学)の学位を取得。

2002年から2012年まで河合塾の講師を歴任、他方で2005年から2006年まで日本企業のAPF通信社のインターネット配信番組でキャスターを、2006年からはCSのテレ朝チャンネル『ニュースの深層』でサブキャスターを4年間務めた。

報道1930出演時の映像:肩書を”ジャーナリスト”としている

イスラエル駐日大使のポストへの反応

「ほら、見ろ。やべーぞ、国際問題じゃないか」
「そりゃ駐日イスラエル大使も怒るよ。まあ別にイスラエルが正義だとは思わないけれど、それでもあれはない」
「親がテロリストだからといって子に罪はないけどね」など、さまざまな反応が出ています。

今一度イスラエル駐日大使のポストを確認しますと、重信房子の子供だからという理由ではなく、テロを容認する人物として非難しています。

日本外国特派員協会での記者会見において、
TBSが重信房子氏の娘に発言の場を提供したことに対する失望を表明しました。
重信房子氏は50年前に多数のイスラエル人を殺害した事件に関与しており、
その娘は現在、ハマスの残虐行為を称賛しています。
テロを容認する人に、発言の場を与えるべきではありません。

また、重信メイ氏は2014年、母親の重信房子の逮捕について、次のように語っている通り、テロリスト及びテロ行為を容認する思想を持つ人物なのは間違いないようです。

メイは2000年11月に母・房子が逮捕されたときのことを尋ねられると「もちろん、逮捕されることはとても残念なことですし、私からすると無罪で、証拠もないまま20年独房に入れられるということも、不正義なことだと思います」とコメント。続けて「でも、今までの人生のなかで心配していた暗殺とか拷問がなかっただけホッとしました。逮捕という私がずっと怖れていたことが起こってしまった哀しさと、でも、殺されなかったという思いで複雑な心境でした」と話していた。

https://www.moviecollection.jp/news/15525/

今回のハマスとイスラエルの戦闘に限らず、テロ行為を容認する人物を”ジャーナリスト”として番組出演させ、テロリスト擁護を延々と語らせた事について、報道番組としての姿勢が問われています。